米ファイザー、肥満治療薬の「メツェラ社」買収へ

 すったもんだの末、米製薬「ファイザー社」が買収額を上乗せして決着した模様です。
  米製薬大手ファイザーは、肥満症治療薬を手がけるスタートアップ、メツェラを約100億ドル(約1兆5300億円)の取引を通じて買収することで合意した。デンマークのノボノルディスクとの激しい争奪戦が決着したもようだ。(ブルムバーグ紙)
  • メツェラ、ファイザーが1株当たり最大86.25ドルを支払うと発表
  • ノボノルディスクとの激しい買収合戦が決着したもよう
(昭和時代の盛り場風景)
  メツェラは7日夜、同社株1株当たり最大86.25ドルをファイザーが支払うと発表した。現金65.60ドルがまず支払われ、特定の事業目標達成に応じて最大20.65ドルが追加されるという。

  糖尿病治療薬「オゼンピック」と肥満治療薬「ウゴービ」を手がけるノボは10月、メツェラに一方的な買収提案を行った。この分野で競い合う米イーライリリーに対抗し、低迷する株価の立て直しを図るのが狙いだった。

  一方のファイザーは、これまで複数の肥満症治療薬で苦戦しており、急成長する肥満治療市場への参入を模索していた。肥満治療薬市場は2030年までに1000億ドル規模に拡大すると予測されている。(ブルムバーグ紙)

ファイザー、メッツェラ買収で合意

 米製薬大手ファイザーは、肥満症治療薬開発企業のメッツェラを買収することで合意した。買収額は100億ドル(約1兆5350億円)を超える可能性がある。

 激しい買収合戦の末、ライバルだったデンマークの同業ノボノルディスクを退けた。メッツェラは7日、全額現金による買収条件に基づき、ファイザーは1株当たり65.60ドルを前払いするほか、1株当たり最大20.65ドルを受け取ることができる不確定価額受領権(CVR)を付与すると発表した。

 ファイザーは9月、メッツェラを最大73億ドルで買収することで合意していた。しかしその後、ノボがファイザーを出し抜こうとする異例の動きに出て買収合戦が始まった。
 ファイザーは、メッツェラの株主が13日に買収案を承認した後に取引を完了するとの見通しを示した。(ダイヤモンド・オンライン

編集後記

 「米製薬大手ファイザー」「デンマークの同業ノボノルディスク」共に株式保有銘柄です。よって、これら企業の争いごとは『痛し痒しです。他の大手製薬会社も「減量薬の開発スピードを上げている」ので、優位性がいつまで続くのか不明です。巨額の買収額が動くので、富の移転が知らない内に始まって完了しているが如くです。