米株が急落、「賢人さん達」の申し合わせ?

 ダウ工業株30種平均は続落し、終値は前日比251ドル44セント(0.53%)安の4万7085ドル24セントだった。ナスダック総合株価指数は3営業日ぶりに反落。終値は前日比486.086ポイント(2.03%)安の2万3348.637。そして、S&P500種も下げています。
  • S&P500種株価指数     6771.55     対前日比-80.42、-1.17%
  • ダウ工業株30種平均     47085.24     対前日比-251.44、 -0.53%
  • ナスダック総合指数     23348.64     対前日比-486.08、 -2.04%

手許マネーを使い過ぎる、BIGテック連中...

 日米共に、AIや半導体銘柄の買い上げに拠る「株上げ」です。マネーにレバレッジを掛けてひたすら買い上げてここまで来たのです。しかし、GAFAM銘柄は売り上げ、利益額・率ともに想定内の動きが続いています。
 気になるのは、『手持マネー以上資金をつき込んで、データセンター新設へ巨額投資』です。そして、マイクロソフトやメタ、アルファベット等、BIGテックは「世のカネ余り」を利用して積極的に『起債でも資金調達』しています。
 銀行融資に頼ることなく業務を拡張しているので、これにカチンときた銀行首脳(CEO連中)は、連帯して【米株安】を咆えたのです。 辻褄は合うでしょう...。

米株が急落、「賢人さん達」の申し合わせ?
(故ソフィアローレンも草葉の陰で怒っています)

ウォール街のCEO、米株安を警告する...

 ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)とモルガン・スタンレーのテッド・ピックCEOが4日、ともに株式相場が10%以上調整する可能性に言及したと複数のメディアが報じた。米株相場の過熱感や割高感が既に意識されていたなか、大手金融機関の首脳陣の発言も市場心理の重荷となった。(日経新聞)

今後12-24カ月の間、市場が10%以上下落する?

  1. 現在は強気相場の非常に深い段階-グリフィン氏
  2. 相場が走った後に一服、状況見直す機会-ソロモン氏
  ウォール街の最高経営責任者(CEO)たちは、今後12-24カ月の間に株式市場が10%以上下落する可能性があるとして、投資家に備えを呼びかけた。もっとも、こうした調整はむしろ健全な展開となり得るとの見方も示した。(中略)

  モルガン・スタンレーのテッド・ピックCEOやゴールドマン・サックス・グループのデービッド・ソロモンCEOも株式市場について同様の見解を示し、今後大幅な売りが発生する可能性があるとした上で、市場の調整局面はサイクルの中で通常の現象だと述べた。(中略)

  株式相場の10-15%の調整は、良好なサイクルの中で、全般的な資本の流れや長期的な資産配分の方向性を変えることなく起こることもよくあると指摘した。

  「相場が走った後に一服するだけだ。人々はこの間に状況を見直すことができる」と語った。(ブルムバーグ紙)

ご丁寧に、香港会合でも米国株安に言及...

  米大手金融機関のトップから人工知能(AI)ラリーを巡る発言が相次いでいる。5日に香港で開かれた会合では大手運用会社のトップが株価の調整局面が近いとの見方を披露した。アジアの株式市場では過熱感が意識され、ハイテク株中心に売りが広がった。(日経新聞)

「世紀の空売り王」、米株売りで参戦していた...

 あの「世紀の空売り」で知られる『著名投資家マイケル・バーリ氏が率いるサイオン・アセット・マネジメント』は、2025年7〜9月期にエヌビディアとパランティアのプット(売る権利)オプションを新規取得していた。
 結果は燦々たるものですが、オプションを清算・解消せず、損失を抱えながらロールオーバー(乗り換える)したと思われます。
 これが、今日の「売り材料視」にされたようです。11月3日に米証券取引委員会(SEC)に提出した報告書で明らかになっています。

更に、暗号資産も急落して「歩調」を合わせる?

更に、暗号資産も急落して「歩調」を合わせる?

  4日には代表的な暗号資産(仮想通貨)である『ビットコインの価格』がおよそ4カ月ぶりに10万ドル台を割り込む場面があった。
  株と同じリスク資産とみなされる仮想通貨の急落は投資家心理の重荷となった。ダウ平均の構成銘柄ではないが、仮想通貨交換業のコインベース・グローバルが大幅安となった。(日経新聞)

編集後記

 米国株が下げると、お決まりのように翌日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続落し、終値は前日比1284円(2.5%)安の5万0212円。10月24日以来の安値となりました。
 下げ幅は一時2400円を超えて4万9073円まで下達したのです。そして案の定、次のような報道コメントをさっそく目にしました。
 米エヌビディア株などを巡り、株価下落で収益をあげる『空売り投資家の存在』が明らかになったことをきっかけに人工知能(AI)・半導体関連株を中心とした相場上昇に対する警戒感が利益確定売りを誘発した。(日経新聞)

攻め行くは、今回も米個人投資家か?

 絶好の押し目買いか否か...。今夜のNY株式市場の株価動向ではっきりすることでしょう。個人投資家の本領発揮となるのか、ファンド連中の売り浴びせが続くのか...。
 私は、マイクロソフト株とNVO株の買い増しを考えています。オラクル株とCMG株についても、株価が下がっていれば買い増しします。