アマゾン株、史上最高値を更新する等...

 昨日、四半期決算を報告したアマゾン。売上高や利益額の大きな伸び率、明るい業績見通しを伴い、ビックテックによる人口知能(AI)への多額の支出に対する懸念を和らげた。結果、31日金曜日の月末、米株価指数はプラスで終わる活況となった。

アマゾン株が史上最高値を更新...

 アマゾンはクラウド収益が、過去3年間で最も速いペースで増加したことに助けられて、四半期決算売上高が予測を上回り、通期全体の大幅増益を暗示しました。結果、翌日のアマゾン株は10.6%上昇、史上最高値を更新(250.50ドル)しています。終値は、244.22ドル、+21.36 (+9.58 %)でした。

米国株価指数は「連続の伸長」を記録...

 10月の月間、S&P500種は2.7%上昇して、2021年8月以来最長となる6カ月連続の伸長となりました。ハイテク勢が集まっているナスダックス総合株価指数は7カ月連続、更にダウ30種平均も6カ月連続の上昇で、共に2018年1月以来の長さとなっています。
 売り方には厳しい月間となりまさした。年末に向かい更なる株価上昇が期待されています。但し、FRB議長は「インフレ率上昇の兆しあり、12月の米国の利下げは既定路線ではない!」とクギを刺しています。

BIGテック株は、年末に向けて更に上昇する...

 数兆円規模の設備投資を表明しているGAFAM等の米国BIGテック各社が織りなす「投資合戦」。アルファベットの資金調達が最も安定して、メタが最も貧弱(250億ドルの起債)に思えます。
 ここ2日間の株価に関しても、アルファベット株とアマゾン株は大きく上昇、アップル株はトントンの平行線、マイクロソフト株は下落、メタ株は暴落…。の様相を呈しています。
 しかしながら、資金を稼ぐ能力は共に十分過ぎる程持っているので、株式市場が落ち着き始めると、これらBIGテック銘柄は年末を控えて、頂上に向けて更に駆けていくことでしょう。

設備投資を継続するしかない

 身の丈に合わない投資が懸念される中でも、経営陣は、AI需要に対応するには投資が必要と主張しています。
 メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、AIへの過剰投資を巡り最悪のシナリオでは「多少の損失と減価償却が発生するだろう」としながらも、時間をかけてその投資を活用し、会社として成長することになると説明した。
 アマゾンのアンディ・ジャシーCEOは「キャパシティへの積極的な投資を継続していく。需要があるからだ」と語った。

在野アナリストの見通しは...?

  株式市場を取り巻く環境は引き続き良好とされる一方で、上昇をけん引する銘柄が限られる「裾野の狭さ」への懸念がくすぶっており、短期的にはこの点が相場上昇の足かせとなる可能性がある。

  パイパー・サンドラーのクレイグ・ジョンソン氏は「市場参加者が限られているため、ハロウィーン気分を満喫している銘柄もあるが、多くの銘柄は下げている」と指摘。「現在の裾野の狭さを踏まえると、6カ月続く強気相場の中で押し目買いを狙うことが、リスクとリターンの観点から最も有利だとの見方を維持している」と述べた。

  ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズのトーマス・リー氏は「第4四半期は季節的に強く、われわれは押し目買いを入れている」と述べた。その上で、「2桁成長を記録しているセクターは数多く、これはAI関連の話にとどまらず、米企業や多国籍企業が力強い利益成長を実現できていることを示している」と語った(ブルムバーグ紙)
アマゾン株、史上最高値を更新する等...

編集後記

 データセンター新設は、マンション建設のようなものです。区分所有でデータセンターサーバを借りた契約者は,一室に入居した住人と同じサブスク契約で賃料が発生する仕組みです。
 借りる需要さえ有れば、貸す設備を提供するのがビジネスです。気を付けなければいけないことは、中国のようにマンションを作り過ぎない、手抜き工事をしない・させないこと。