アルファベット、2025年度第2四半期決算...
アルファベット好調、第2四半期の売上高が予想上回る
- 米グーグルの持ち株会社アルファベットが23日発表した第2・四半期決算は、売上高が市場予想を上回った。AI(人工知能)の新機能の他、デジタル広告市場が安定していたことで、中核事業である検索事業の成長が押し上げられた。
- 総売上高は964億3000万ドル。日本円にして凡そ14兆1100億円になる。LSEGがまとめたアナリスト予想平均は約940億ドルだった。
- 最終的な利益は前の年の同じ時期より19.3%増えて281億9600万ドル、日本円にして凡そ4兆1200億円になる。
- 9四半期連続で増収増益となった。
- 生成AI(人工知能)サービスの提供基盤であるクラウド事業の売上高が32%増の約136億ドルと伸びた。
- 売上高の7割超を占めるオンライン広告事業は10%増の約713億ドルだった。
- アルファベットは通期の設備投資計画を約850億ドルとし、従来の約750億ドルから引き上げることを明らかにした。
- 好決算ではあったものの、一時、時間外取引で売買が交錯(現在、終値より4ドル弱株価が上昇)していました。
- 通期の設備投資を従来から約100億ドル上方修正したことが嫌気されている様子です。
- 詰まる所、AI競争における「巨額投資の正当性を巡る懸念を高めている」格好でしょう。本当に、そこまで資本投下が必要なのか?です。
- 株価は過去3カ月間で約22%高、年初来では約0.5%高、過去12カ月間では約10%高です。これから、これから、まだまだ株価は伸びますよ~😋 既に、私の仕込み(515株)は、終わっています!
(4-6月・第2四半期)
・1株利益:2.31ドル(予想:2.18ドル)・売上高:964.3億ドル 14%増(予想:939.7億ドル)
・売上高(TAC除く):817.2億ドル 15%増(予想:796.0億ドル)
グーグルサービス:825.4億ドル(予想:804.4億ドル)
グーグル広告:713.4億ドル(予想:697.1億ドル)
グーグル検索・その他:541.9億ドル(予想:528.6億ドル)
YouTube広告:98.0億ドル(予想:95.6億ドル)
グーグルネットワーク:73.5億ドル 1.2%減(予想:72.5億ドル)
グーグルサブスク・プラットフォーム・デバイス:112.0億ドル(予想:107.9億ドル)
グーグルクラウド:136.2億ドル(予想:131.4億ドル)
その他:3.73億ドル(予想:4.29億ドル)
・営業利益:312.7億ドル(予想:310.7億ドル)
(通期見通し)
・設備投資:約850億ドル(従来:約750億ドル)(予想:733.1億ドル)ベンチャー企業「ウィズ(Wiz)」を企業買収
グーグルは3月にクラウド事業を強化するため、サイバーセキュリティーのベンチャー企業ウィズ(Wiz)を320億ドルの全額現金で買収することで合意、26年中に買収を完了する予定。生成AI企業のコンピューティングパワーのニーズが高まる中、ウィズはグーグルがクラウドサービスにさらに多くの顧客を獲得するのに役立つセキュリティ機能を強化している。(ロイター紙)
完全自動運転車の開発を主導する「ウェイモ」
完全自動運転車を開発しているウェイモを含むアザー・ベッツ部門は前年比2.2%増(前期は9.1%減)の3億7300万ドルと、3期ぶりに増加に転じた。ただ、営業損益は12億4600万ドルの赤字(前期は12億2600万ドルの赤字)と、前年同期(11億3400万ドルの赤字)から赤字幅が拡大した。同社は3月からテキサス州オースティンで配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズのアプリを通じて商用サービスを開始。現在、米国5都市で運行している。(ロイター紙)
第2四半期は予想超え、クラウド需要で設備投資拡大
米グーグルの持ち株会社アルファベットが23日発表した第2・四半期決算は、AI(人工知能)の新機能やデジタル広告市場の安定を背景に売上高と利益が予想を上回った。また、クラウドサービスへの需要が強いとして通期の設備投資計画を従来の約750億ドルから約850億ドルに引き上げ、来年はさらに拡大するとの見通しを示した。第2・四半期はクラウドサービス「グーグルクラウド」の売上高が約32%増加し、伸び率は予想の26.5%を上回った。
スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は「当社のクラウド製品・サービスに対する強く拡大する需要を受け、設備投資を引き上げる」と述べた。
同社株は決算発表後、時間外取引で当初小幅に下落したが、その後幹部がクラウド需要の強さについて会見で説明したことを受けて上昇に転じた。
ただ、設備投資計画の拡大は市場でサプライズと受け止められた。アプタス・キャピタル・アドバイザーズのポートフォリオマネジャー、デーブ・ワグナー氏は「2025年の設備投資計画が変更されるとは誰も予想していなかっただろう」とし、「四半期決算は素晴らしい内容で、予想を大幅に上回ったが、設備投資100億ドル増額でやや相殺された」と述べた。
アナト・アシュケナージ最高財務責任者(CFO)は、需要や成長機会により設備投資は26年にさらに増加すると見込んだ。また、サーバー配備のペースは改善したものの、顧客のクラウド需要が供給能力を上回る状況がなお続いていると述べた。
主力の検索サービスの広告収入は第2・四半期に10.4%増の713億4000万ドルと、予想の694億7000万ドルを上回った。
グーグル検索は「AIオーバービュー」や「AIモード」などAI機能がエンゲージメント向上に寄与している。AIモードは同社が年次開発者会議で大規模展開を発表してから2カ月で、月間アクティブユーザー数が1億人に達した。ピチャイ氏によると、同社の生成AI「ジェミニ」の月間アクティブユーザー数は4億5000万人を超えている。
シノバス・トラストのシニアポートフォリオマネジャー、ダン・モーガン氏は「オープンAIのチャットGPTのような製品がグーグル検索の成長に影響を与えているのではないかとの投資家の懸念がこれで和らぐことを期待する」と語った。
第2・四半期の総売上高は964億3000万ドル。LSEGがまとめたアナリスト予想平均は約940億ドルだった。1株利益は2.31ドルで、こちらも予想の2.18ドルを上回った。(ロイター紙)
グーグル検索、AIで消滅どころか適応力発揮
検索エンジン市場での米グーグルの覇権に対して人工知能(AI)新興企業は包囲網を張るはずだった。しかし今のところ、防御側が優勢となっている。(中略)
明らかなのは、グーグルには課題に対応するための多くのツールがあるということだ。例えば、新規参入企業に対抗するためにクロームを改良したり、他の製品にジェミニを組み込んだりすることができる。
また、ユーザーがアンドロイド端末の画面上で気になる部分を丸で囲むだけでAIが情報を返してくれる「かこって検索」機能のように、他社が簡単にはまねできないようなソフトウエアを開発することもできる。
グーグルには状況に応じて守りの戦略を取ってきた過去がある。
20年前に検索トラフィックがモバイル端末にシフトする兆候を目にすると、同社はアンドロイド社を買収し、モバイル端末向け基本ソフト(OS)を開発した。
米アップルのiPhone(アイフォーン)が普及すると、グーグルは自社の検索エンジンがアップルのブラウザー「サファリ」に標準搭載されるように、アップルに数十億ドルを支払い始めた。
3年ほど前にAIブームが始まると米マイクロソフトはいち早くAIに力を入れ、同社の検索エンジン「Bing(ビング)」がグーグルの市場シェアを奪う懸念が生じた。
このためグーグルはAIコンピューティングの分野に多額の投資を行った。一方のマイクロソフトは目立った成果を上げられなかった。
グーグルはこれまでの成功によって現金を蓄積し、守りを固めるためにそれを活用できる体制を築いてきた。
ピチャイ氏は23日、2025年に計画する設備投資額を当初予定の750億ドルから850億ドルに引き上げると発表した。アナト・アシュケナージ最高財務責任者(CFO)は来年の投資額はさらに増えると述べた。
グーグルの検索エンジン覇権に対する脅威がかつてないほど深刻であることは間違いない。同社は米国内外で前代未聞といえる反トラスト法(独占禁止法)違反訴訟を抱える。
株式市場で同社は競合他社と比べて割安に放置されている。ただAI時代におけるこれまでの実績を見る限り、多くの懐疑論者が予想するような打撃を被るとは考えにくい。(ウォールストリートジャーナル社)
(注意事項)当ブログでは、アルファベット株(グーグルの親会社)をタバコ銘柄のBTI株に次いで、 大量に保有している状況です。よって、同株式を推奨するの立場にあります。