石破総理大臣、『犬の遠吠え』...

 記録として留め置くためにこの頁を割きました。次の場面を描きながら瞑想して下さい。

 石破総理大臣は9日、千葉県船橋市で参議院選挙の街頭演説を行いました。この中で日米関税交渉について、「国益を懸けた戦いだ。なめられてたまるか」「言うべきことは、たとえ同盟国であっても、正々堂々と言う」などと述べました。石破さん、貴方の狙いは何処にあったのでしょうか?『口は禍の元』にならないよう祈ります。

(懐かしい「馬場 対 アンドレ戦」。既にお二人は鬼籍に入られています)
(懐かしい「馬場 対 アンドレ戦」。既にお二人は鬼籍に入られています)

 また「国益を懸けて交渉しているときに、国内から足を引っ張って、どうして国益が実現するんだ」と、交渉難航に対する野党からの批判に反発しました。

 石破総理にしてみれば、日本経済のため懸命に交渉していることをアピールする狙いで、ついボルテージが上がったのかもしれませんし、難航する交渉への苛立ちの気持ちの表れとも受け取れます。
 
 或いは、一方的な譲歩をするつもりはないというメッセージをアメリカ側に伝える意図があったのかもしれません。

 いずれにせよ、日本のトップが他国に対して、こうした表現を使うのは異例のことで、アメリカ大使館から直ちにワシントンに報告されたことでしょう。

交渉能力がないのに「任命された赤沢氏」...

 石破首相は最側近とされる赤沢経済再生担当相を「トランプ関税担当」としました。政府関係者からは、赤沢氏は「真正面から『交渉』し過ぎている」との評が湧き出ています。

仮にも貴方、日本政府の代表でしょ?

 赤澤経済再生担当大臣が7回訪米しても打開のめどが立たない日米関税交渉。難航する最大の理由は、日本側の提案や主張がトランプ大統領の心に響いていないことにある。これは関係者の一致した見方です。

(「黄金の左手」で名を馳せた元横綱輪島のプロレス時代...)
(「黄金の左手」で相手を震撼させた元横綱輪島。タイガージェット・シン選手と対戦。)

 どんなに米国側へ説いたところで、トランプ大統領が首を縦に振らなければ交渉合意に至らないことは、皆知っています。
 東大法学部を卒業後、旧運輸省に入った秀才なのだが、「元官僚らしく、トランプ大統領側に対しても『それはNO』と言うタイプ。トランプ氏の感情を逆撫でしているのではないか」と心配する声が上がる程だ。

「アポなし訪米『成功率100%』 赤沢氏、関税交渉巡り」と題した記事で、関税交渉担当の赤沢氏が行った「過去7回の米国訪問の多く」は、米政府要人との「アポ」がないまま現地入り(訪米)していたというのだ。

 赤沢氏は7月1日の記者会見で、羽田空港を離陸した時点で日程は確定していないことがほとんどだったとした上で、「押しかけてカウンターパートの閣僚と会えなかったことはない」と強調している。

 まさに“結果オーライ”ということなのかもしれないが、6月末の訪米時にはベッセント米財務長官との会談は実現できなかった。

 赤沢氏は7月3日と5日にラトニック米商務長官と電話し、「突っ込んだやり取りをした」とのことだが、それらの結果が「25%」への引き上げなのである。 
 それも同盟国でありながら、なぜかマレーシアと2カ国だけ税率がアップされるというのでは「交渉」のプロセスや戦略に何らかの問題があったと言わざるを得ないだろう。

日本株式市場の反応も「間違って」る...

 翌日以降の東京株式市場の反応にも首をかしげます。トランプ氏からの「手紙」を受け取った後、日本株が下落するどころか、平均株価が上昇したのです。
 摩訶不思議な出来事で、金融市場では「米国は日本との関税交渉を期待している。」や「日本のために交渉期限を延ばしたのに等しい。」の偏った解釈で受け取ったのです。