米国の「6月関税収入」は驚異の4兆円。前年同月の4倍にも達する...
共同通信の報道に拠ると、米国の「6月関税収入」は約270億ドル(邦貨で約4兆円)となり、前年同月(約70億ドル)の4倍に達する財政収支が公表された。米財務省の見通しでは、年間の関税収入が「3千億ドルを超える」との試算が出ている...。
米財務省が11日発表した6月の財政収支によると、関税収入は前年同月から4倍近い約270億ドル(約4兆円)だった。ロイター通信によると、トランプ米政権の高関税措置に伴い、過去最高を更新した。前年同月は約70億ドルだった。
ベセント財務長官は、年間の関税収入は「3千億ドルを超えるだろう」との見通しを示している。(2025/07/11 共同通信社)
6月の米国財政収支は270億ドルの黒字
6月の米財政収支は270億ドルの黒字。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は300億ドルの赤字。昨年6月は710億ドルの赤字だった。歳入は前年同月比12.9%増の5264億ドル。歳出は7%減の4994億ドル。この黒字幅の多くは、トランプ大統領が4月に実施した『全面的な10%の輸入関税に加え、個別国に対する互恵的関税』に関連している。米財務省が11日発表した6月の財政収支は270億ドルの黒字となった。トランプ大統領の関税措置により、同月の関税の総収入が過去最高の272億ドルを記録したことが背景。
過去3カ月間、増加傾向にある関税収入により、6月の歳入は前年同月比13%(600億ドル)増の5260億ドルと、同月としては過去最高を記録。一方、歳出は7%(380億ドル)減の4990億ドルとなった。
2025会計年度(24年10月─25年9月)の6月までの累計では、関税収入は年間ベースで初めて1000億ドルを超えた。グロスベースでは過去最高の1133億ドル、ネットベースでは1080億ドル。
ただ、25会計年度の累計の財政赤字は5%(640億ドル)増の1兆3370億ドル。医療費、社会保障費、国防費、債務の利払いの増加が背景。
歳入は7%(2540億ドル)増の4兆0080億ドル、歳出は6%(3180億ドル)増の5兆3460億ドルと、ともに過去最高を記録した。(2025/07/11 ロイター)
米国債の利払い費用が、高い金利で大きな負担...
米国にとって、国債の利払いは引き続き大きな負担となっている。6月だけで「純利払いは840億ドル」、「年初来では7,490億ドル」となり、社会保障費に次ぐ連邦支出の第二位となっている。『利払いは会計年度全体で1兆2,000億ドルに達する見込み』である。トランプ政権、政府支出の節約がイの一番...
トランプ大統領はジェローム・パウエル連邦準備制度理事会議長に対し、利下げを繰り返し要求しており、低金利によって債務返済コストが削減され「数十億ドルの節約になる」と主張している。 米国は、大幅減税を行っている関係もあって、金利負担の軽減(米国の利下げ)と相互関税を組み合わせ、行きつくところまで行く腹積もりのようです...。
日本の国債、利払い費は?
日本の2025年度利払い費(予算要求額、金利予測は2.1%程度)は、10兆9320億円(約742億ドル)です。概ね、米国の1/10(10%)と低く抑えられていますが、『金利1%上昇で8.7兆円上振れ』と財務省は算出しています。 なお、決算では、2023年度(令和5年決算)における日本国債の利払い額は、7.4兆円(約503億ドル)でした。低金利で利息額が抑えられていますが...。