配当を受け取る投資人生は「とても退屈」であるが...

 世の中には『株式市場が低迷して、株価が下落している最中こそ、優良株や高配当株を買い込む絶好のチャンスである』と、進軍ラッパを高らかに吹き続ける親切心のある方がいらっしゃいます。

 まさにその通りなのですが、買い込んだ株式を持ち続けるのには、辛抱強い我慢が必要になるのです。『長期投資家だと自認』するのなら、腹を据えて市場と向き合わなければ潰されます^^。少なくとも3年(投資信託で3年超継続する方は少ない)間、資金を寝かせられますか?

配当を受け取る投資人生は「とても退屈」であるが...
(日活を支えた女優、栗原小巻さん。)

Buy And Forget(買ったことは忘れる)

 このバイ・アンド・フォーゲットは「買ったことを忘れる」という投資世界で重宝されている意味です。何故なら、株式を購入した瞬間から、「朝夕、新聞紙上に掲載されている株式欄の閲覧を必ず行う」「スマホを用いて証券会社アプリの損益画面をチェックしまくる」といった、『株中毒』にさいなまれる方が一気に増加するからです。

 世界や日本経済に一片の興味を注ぐことは投資冥利に尽きるのですが、本業を忘れて、株価に一喜一憂するのは『株中毒』の一歩手前です。市場には戒めの意味で「バイ・アンド・ホールド」= 「買ったら売らない」という格言もあります。

株式投資へのめり込めば、身の破滅...

 株式投資はバクチ(博打)ではなく投資と考えられています。この差異は、① 博打は、確固たる再現性を実現できない現象や行為であること。② 投資は、理論やデータ分析、時間差を利用することで、再現性を実現、あるいは引き寄せられること。…にあります。

株式投資へのめり込めば、身の破滅...
(大映の女優、叶順子さん。惜しまれながら引退。)

配当を受領しながら、「次の景気拡大期」に備える...

 トランプ関税が想定以上に世界経済にダメージを与えるならば、株式市場は阿鼻叫喚の状態となることでしょうが、あのリーマンショックの時でさえ、米ローテク企業(コカ・コーラ等の由緒ある古参企業)は、配当金支払いをキッチリと行うことが証明されています。

 であれば、トランプ関税イジメの期間、配当金の受領だけを目的として、米国株投資に勤しむのもOKではないでしょうか? 平均株価が下がれば、ローテク企業の株価も下がり、配当利回りは上昇します。次の景気拡大(景気循環説)に備えて資金を蓄えておくのも「手」です。

2026年、上院下院の米国中間選挙が実施される

 大統領選から2年後の2026年11月、米国では上院の4年経過した1/3議員、下院の全議員、州知事の4年を経過した者を対象とした全国選挙です。

 現在は、上院下院とも共和党が支配していますから、トランプ大統領にとって「米国の経済運営」「米国の株式市場」「米国のインフレ、生活水準の判定」に対して、有権者がYES/NOを突き付けるのです。

1年後までに、米国株を高値に引き戻さなくてはならない

 トランプ信者が多数存在するのが今の米国ですが、生活水準が向上せず、逆に低下していると信者や有権者が判断したら、上院と下院の勢力図がコロリと変わってしまいます。

 共和党・民主党の予備選・準備期間を考慮すると、残り1年もありませんから、『今から射程距離』という具合です。特に、米国株の動向がキーでしょう。トランプ政権は、米国金融(債券、株式、為替)市場から、逃げ散った資金を呼び戻さなくてはいけません。

1年後までに、米国株を高値に引き戻さなくてはならない

唯々諾々と、配当金を受け取るのは『退屈の極み』だが...

 これって【言うは易し、行うは難し】です。私のように高齢者なら、先行きがないから承知のことですが、若気が盛んな貴方・貴女であれば、四半期ごとに配当金を受け取って再投資するだけでは、退屈過ぎて生きている心地がしないでしょう。しかし、これって、次の経済・株価拡大期の準備金確保のためですから...。

 日本の定期金利は依然として0%に張り付いていますから、「ドル建てMMF」に預けて置きましょう。ある面で難のあるドル建てMMF(マネー・マーケット・ファンドとは、高い格付けの短期金融商品によって運用される投資信託)ですが、取り崩しが楽なのと、金利水準も結構高いのでOKです。しかし、動き過ぎは✖ですよ。

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