中南米資産に買い-早くも政権交代期待…
投資家とは「想いを幅広く巡らす者、先立って行動を起こす者…」と相場が決まってますが、次の記事には正直なところ驚かされました。
元記事 : 世界政治の潮流を材料視、中南米資産に買い-早くも政権交代期待
- 中南米の株価指数、2012年以来最良の年初スタート
- 「株価は非常に割安で、必要なのはきっかけだ」-ティー・ロウ
中南米の金融市場で左派政権に対する不満の高まりが材料視され、2026年の選挙でビジネス重視の政権が誕生するという期待の下でトレーダーらが安値で資産を買い集めている。
ティー・ロウ・プライスとフロンティア・ロードの投資家は、コロンビアの株式と債券を購入。極端な安値に着目している。ブラジルでは株価上昇から利益を得るオプションを積み増しているヘッジファンドもある。
その理由の一端として、政権交代の可能性が言及されている。米国での第2次トランプ政権発足や欧州での極右勢力台頭という世界的な政治の潮流が追い風となり、通常の選挙サイクルよりもはるかに早いタイミングでこうした取引がなされている。
ヘッジファンドのEMSOアセット・マネジメントで中南米担当エコノミスト兼ストラテジストを務めるブレット・ローゼン氏は、投資家が「過去の典型的な選挙サイクルよりも早期の段階でこれらの力学に焦点を絞っている」と指摘。「候補者が実際に誰になるかは不明のまま、仮想対決を想定したものも含め世論調査に市場が注目している」と話した。
中南米の株価指数は12年以来最良の年初スタートとなっており、米S&P500種株価指数の5倍以上のリターンを記録。他の新興国市場と比較しても倍のリターンだ。
コロンビア株はドル建てでほぼ30%上昇しており、モルガン・スタンレーなどのアナリストらは26年5月までに行われる大統領選を理由に値上がりを見込んでいる。
ブラジルではルラ大統領の支持率低下やルラ氏が来年10月の大統領選に再出馬しないのではないかという観測が株高を招いた。ブルームバーグがまとめたデータによると、世論調査でルラ氏の支持率が過去最低を記録した14日、外国人投資家はブラジル株に14億レアル(約362億円)を投じた。
資産価格の低迷と相まって、政治の変化から利益を得る可能性はアルゼンチンで以前トレーダーが目にしたものと比較されている。
23年に就任したミレイ大統領は数十年にわたった左派政権の支出を大幅に削減することを公約に掲げ、大統領選に勝利。アルゼンチン株は昨年、新興国市場で好調さが際立っていた。
コロンビアではペトロ大統領の政権運営がうまくいかず、次の大統領選でより保守的で企業寄りの候補者が勝利するという見方が、世界的にも顕著な株高を後押ししている。
いずれの市場でも、極めて割安な株価水準も有利に働いている。ブルームバーグがまとめたデータによれば、中南米株の株価収益率(PER)は12カ月の予想利益に基づくと8.6倍と、10年平均の11.5倍を大幅に下回っている。
ティー・ロウ・プライスで中南米株を担当するベレナ・ワッチニッツ氏は「株価は非常に割安で、必要なのはきっかけだ。その前にポジションを整えておきたい」と述べた上で、「チリとコロンビアでは市場に友好的な政権に変わる」との見方を示した。
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