ブラジル国営石油会社「ペトロブラス」の配当金支払いに関して
MYポートフォリオの中核銘柄である「ブラジル国営石油会社 ペトロブラス」の特別配当及び同社の長期経営戦略に関して発表がありましたので、次のとおり掲載します。
ブラジル大統領選で左翼系大統領が勝利したことで、高い配当金支払い継続に「黄色信号」が灯っていましたが、引き続き、継続的な配当支払いが続く見通し判明したようです。
特別配当金の支払い
- ペトロブラスは、2024年12月に株主に分配される200億レアル(1株あたり約1.55レアル)の『特別配当金』の支払いを発表しました。
- この決定は、当社の株主報酬ポリシーに沿ったものであり、財務の持続可能性を確保しながら、投資家に報酬を与えるものです。
- ペトロブラスの株主は、B3上場株式の支払を2024年12月23日までに期待でき、ADRの保有者は2025年1月3日から支払いを受けることになります。
配当金支払いの基本計画
- ペトロブラス(PBR)は、2025年から2029年の事業計画を策定し、これには「基本シナリオ」として合計450億ドルから550億ドルの『普通配当』を支払うことが含まれています。
- 更に、この期間中に最大100億ドルの特別配当を支払う可能性があると述べています。22日午前中の取引株価は、5%上昇して14.86ドルでした。
アナリスト達の12カ月後の株価見込み
- アナリストは、株主への支払いが続いていることに対して肯定的な反応を示しており、ブルームバーグによると、83%が同社株を「買い」と評価しています。
ペトロブラス(PBR)の経営戦略
- ペトロブラスは、設備・投資計画を9%増の1,110億ドルにしたことを表明しましたが、2025年の推定設備投資額を210億ドルから185億ドルに削減しました。
- 支出の大部分である773億ドルは、国内外の探査および生産プロジェクトに割り当てられます。この事業計画には、10の新しいオフショア生産ユニットが含まれており、2029年以降にはさらに5隻の船が計画されています。
- ペトロブラスは、大西洋のプレソルト地域にあるブジオス油田用の12番目のプラットフォームを含む、さらに6隻の生産船も検討しています。
- 同社は、石油・ガス生産拡大のための投資を増やしながら、債務上限を650億ドルから750億ドルに引き上げました。その最低現金保有額は60億ドルに引き下げられました。
- ペトロブラスのCFOであるフェルナンド・メルガレホ氏は、2024年9月のインタビューで、債務上限の引き上げは必ずしも債務の増加を意味するものではなく、債務管理の柔軟性を高めると述べています。
- ペトロブラスは、株主への報酬と配当のバランスを取ることと、政府が経済成長目標を達成するために十分な投資を行うことを迫られています。
- 同社の次の再生可能エネルギー支出の5カ年計画では、ガス、エネルギー、低炭素プロジェクトに110億ドルを割り当てていますが、この支出のうち、現在進行中のプロジェクトに向けられているのはわずか27%です。残りはまだ評価中です。
- 再生可能エネルギー戦略には、太陽光、陸上風力、バイオ燃料が含まれ、エタノール生産への回帰も行われています。
