保有資産変動(自宅不動産の取得に至るまで)…その1

 自宅購入を決断して、米株売却で数千万円以上を現金化。令和5年5月に売買契約を締結し、6月に残金決済と所有権移転登記を完了。

 但し、現住居の成約に至るまで、時系列的に①古家付89.5坪の土地を購入して新家屋を建築する。②築15年のヘーベルハウス(注文住宅)180平米の中古物件(土地65坪)を購入する。③築21年の住友林業(注文住宅)210平米の中古物件(土地95坪)を購入する。の3パターンを経験して心労を重ねました。

①古家付298㎡の土地を購入し、家屋を新築する

 この事例は「明日、契約締結...」となっていた物件でした。契約日前日の16時30分頃、買い主の私からキャンセルを申し出たものです。仲介不動産会社の担当課長宛てに電話で告げました。理由は『擁壁』の扱いによるものです。
 *擁壁とは、高低差のある土地で土砂の崩落を防ぐために築かれる壁状の構造物(土留め)です。主な種類として鉄筋コンクリート擁壁、コンクリートブロック擁壁、石積み擁壁があります。
 この物件は、東南の角地に位置する相続物件で、ロケーションは最高でしたが6カ月程売れ残っていました。その理由は「地域の建築協定」の存在です。規約に「建築物の敷地面積の最低限度 : 150㎡」の条項があって、①の土地(298㎡)は分割すると、建築が認められない土地なのです。よって、建売不動産業者は手を出しません...。
 私は、相手を飲むように強欲な指値(坪30万円、売値が坪45万円)を入れて、成約に持ち込んだのです。売買契約日も決まって、私は大手ハウスメーカー側と新築の打ち合わせに入りました。その渦中、**不動産(株)が取得予定地の所在地、立地、形状を精査して、私に指摘したのが『擁壁』の扱いでした。


 本件、午前中に打ち合わせした**ハウスや大和***は不問でしたが、**不動産(株)担当者は「行政側からの擁壁の作り直し要求が年々強くなっているので、当該土地に関しては建築確認申請時に『擁壁の再構築指示』が発せられる可能性が高い」と述べたのです。
 更に、「この場合、大規模な土木工事となるので、土地所有者の負担額は1千万円を軽く超えてしまう。事前に是非を問い合わせれば、確実に再構築を求められるので藪蛇になる」と...。暗に「大幅な出費を覚悟しておくことです」と私は捉えました。
 そして、直ぐ、仲介不動産会社の担当課長宛てに電話で『以降の交渉をキャンセルする。理由は「擁壁」ですと...。詳細は**不動産(株)の某氏に問い合わせて下さい』と伝えたのです。
 最も大事なことを買主の私に伝えず、不動産取引の資格者・プロとして『買主を騙すことに加担した』のですから、契約行為のキャンセルは当然です。①の物件はこれでThe Endとなりました。

後日談...その1

①の物件は再販業者が(多分激安で)買い取って、3方向の擁壁を再構築していました。最大2m越えの箇所もあるので、土砂の移し替え・移動だけでも大変。トラックが頻繁に出入りして、3台のブルドーザーが稼働していました。
 暫くすると、不動産広告に『売り地298㎡ : 4700万円』の記載が載っていました。何と 、私の購入予定額(2,685万円)と比べると2,015万円アップです。擁壁の構築代が軽く1千万円を超えているのが伺い知れます。

後日談...その2

①の土地は東南の角地ですから、『隅切り』が行われていました。土地所有の面積には含まれていません。行政側へ寄付されていたのです。下図は一般例...。

隅切り(すみきり): 道路の角地や曲がり角で安全な通行や視界を確保するため、敷地の角を切り取って空地にする制限のことです。主に車のすれ違い、歩行者の安全、視界の確保の目的で行われます。
隅切り土地の所有権 : 隅切り部分は自分の所有地(または自治体への寄付など)であり、面積の計算に含まれる場合もありますが、自由には使えません。
 いろいろ制約が多い「隅切り」ですが、売主が土地所有としていたなら、敷地面積に算入されるケースもあるので、対応が異なっていたかも知れない...と告げられました。不動産売買は法律を熟知していないと大変です。この事例のように、安値で長期間放置されている土地家屋は手を出さない事です。ケツの毛まで抜かれますよ...。