圧勝するグーグル・クラウド事業...
今回の四半期決算報告(1-3期)でビックテックの一角であるアルファベット社(グーグルの親会社)が最も輝いた存在となりました。同社のその軌跡を辿ってみます...。
1-3月期のクラウド事業増収率
世界を股にかけているクラウドサーバーの勇者、巨人は次の3社です。今回、グーグルは過去最高を記録しました。アナリストの予測値は50.1%でした。- アマゾンの1-3月期のクラウド事業増収率 : 28%
- マイクロソフトの1-3月期のクラウド事業増収率 : 40%
- グーグルの1-3月期のクラウド事業増収率 : 63%
アルファベットCEO談
- アルファベットのスンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は、大企業向けのグーグルのAIツールが、今回初めてグーグルのクラウド事業にとって主要な成長エンジンになったと述べ、自社の膨大な研究開発能力を商業的な成功に転換するという同社の決断の正しさを証明した。
- もっともグーグルのクラウド事業はアマゾンやマイクロソフトに比べるとまだ規模が小さく、アルファベット全体の売上高に相応の貢献をし始めたのはここ数四半期になってからだ。
- ピチャイ氏は、エヌビディアと競合する自社製チップを一部顧客に対して直接販売し始めたことも明らかにした。(ロイター)
絶滅レベルのリスク回避
- フォレスターのアナリストは「グーグルは新しいワークロードの大半を獲得している。クラウドを初めて使う企業の需要もあれば、単一のクラウド提供者への依存を減らしたい、あるいはグーグルのデータ・分析・AIの提供内容を評価して、他社クラウド顧客が追加のワークロードを持ち込むケースも少なくない」と解説する。
- ピチャイ氏は、業界全体で続く計算能力の供給制約がなければ、グーグルのクラウド事業は「もっと高い成長率になっていたはず」だと強調した。
- アルファベットはこの供給不足克服のため、年間投資額見通しを従来より50億ドル上積みして「1800億-1900億ドル」とした上で、27年も大幅増額を計画している。
- フューチャラム・グループのダニエルCEOはこうした膨大なAI投資について「何もせずにいるリスクは、積極的に踏み込むリスクよりも大きい。あらゆるハイパースケーラー(大手クラウド事業者)は、この投資サイクルで十分投資しないことが絶滅レベルのリスクになると理解している」と語った。(ロイター)
編集後記
何度も申し上げるように、今回のアルファベット社(グーグル)が開示した決算内容において、「メチャクチャ莫大な投資額(回収困難なシロモノ)と思われていた同社の設備投資額が、実は同社利益の範囲内で返済可能な額である」ことが証されたことです。これに皆が驚き、株価が高騰したのです。
インベスティング・ドット・コムのシニアアナリスト、トーマス・モンテイロ氏は「クラウド事業の目覚ましい成長ペース以上に重要なのは、前四半期に市場を驚かせた(アルファベット社の)1800億ドルの設備投資計画が、今回示された収益曲線の持続性と質を踏まえると、同社の支出能力の範囲内に十分収まっていると裏付けされた点かもしれない」と指摘した。同社の第一四半期における1株利益は5.11ドルであった。なお、市場予想は2.62ドル。(ロイター)
