思うに、NISAの功罪を挙げてみると…。

 株式投資は儲かるばかりではなく、損失が発生することが多々あります。長い年月を耐え忍んでも、好転することなく株価が沈んだままで、更にこれが無配当銘柄であれば、NISAを活用しても仕切れない、つまりは「目も当てられない」悲惨なことになります。

長期投資は、安値となった時に購入する

 これは誰しもが考えることです。じゃ、「いつが安値なの?」と問われれば、私は「52週で最安値の株価」と返答するようにしています。一年(52週)で最も安い株価は誰にとってもわかり易く、証券会社からお知らせメールが届くサービスもありますから、気楽に構えて暮らせます。但し、注意点として、次の2点を挙げておきます。

最安値は、随時更新されるシロモノ

 52週最安値を更新したお目当ての株式を購入しようとすると、更に値下がるのが「株の特性」です。株価はジッとしていませんし、その企業にまつわる『悪い話』がニュース等に噴き出ています。だから、株価が安値に沈んでいて、日々株価が上げ下げしているのです。ここが大事なポイントです。貴方は、虎の子の資金を市場へ投下するのか、更に様子見を続けるのか、決断の時がやって来ています。

安値と底値は別物だ!

 混同され易いのは、安値=底値の公式が成り立つのか、否かです。安値は、投資家の目の前に並んでいますが、底値は市場が閉鎖された後しか分かりません。長い投資生活では「底値」で株式を購入できることがありますが、安値で購入したシロモノが市場が終ったあとで「底値」であったことが判明するだけです。

NISAは損益通算が出来ないシステムである...

 株式投資は常に勝利できるものではありません。6勝4敗の成績なら御の字でOKです。特定口座で運営しているなら、譲渡益が発生すれば規定通り「源泉徴収税」を徴収されます。
 同一年度で損失が発生したなら、支払い済みの徴収税や配当に掛かる所得税から、損失分を取り戻せるのが特定口座の特徴です。

結構、重宝する損益通算処理システム

 具体的には、100万円の利益を得て、後日、100万円の損失が発生したなら損益通算を行い、税の支払いをチャラにできるのです。しかし、非課税枠のNISAではこの『損益通算の処理』が認められていません。経験の浅い投資家なら、少し敷居が高いと感じてしまうのがNISAシステムです。

配当金の受領で、投資資金を素早く回収する戦法...

 長期投資を行う際には、NISAの非課税で得た配当金を再投資して規模を拡大したり、現預金を積み立てる等「配当再投資」の王道で、初期投資の資金を素早く回収することが第一です。順調に進めば、もはや『金のなる大木』を得たも同然、貴方は勝者側の一員です。おめでとう・・・。

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