苦戦(従業員の20%以上を削減)するメタ株...

 株価600ドルを超える超値嵩株であるメタ株(旧フェイスブック)。広告収入が際立って高く、優良企業ですが、AI関連では悉く「落ち目の三度笠」の位置付です。では、次の記事を紹介して・全文を引用します。

苦戦(従業員の20%以上を削減)するメタ株...

メタ株、昨年8月から23%下落...

 先週、ソーシャルメディア大手メタはAIモデル「Avocado」のリリースを今月から5月以降に延期したと報じられた。

 延期の原因は、AvocadoがOpenAI、Anthropic、グーグルの最上位製品ほどの性能を発揮できなかったためだとNew York Timesが報じている。メタは、同社のAI製品にGeminiモデルをライセンス供与で利用する可能性があるとTimesは付け加えている。

 AIモデルの問題はメタにとって目新しいものではない。2025年5月には、Llama 4モデルの最大バージョンである「Behemoth」を延期した。初期バージョンが「誤解を招くベンチマーク結果を出した」ためだとBusiness Insiderは記している。

メタ社のAI投資は止まらない

 こうした製品の問題があっても、同社のAI投資は止まらない。メタはトップクラスのAI研究者の採用に数十億ドルを投じ、AIデータセンター建設に6000億ドルを割り当てる計画で、今年の設備投資を88%増の最大1350億ドルに引き上げる見込みだとTimesは報じている。

 キャッシュ流出の増加とAIモデルの精彩を欠くパフォーマンスを受け、何かを犠牲にする必要が生じる可能性がある。

 どういうことか。メタは「従業員の20%以上を削減する」計画だと、事情に詳しい3人の情報筋がReutersに語った。メタの広報担当アンディ・ストーン氏は、この計画に関する質問に対して「これは理論的なアプローチに関する憶測の報道だ」と回答した。

 割合でいえば、メタが報じられている人員削減はBlockの40%削減には及ばないと、筆者は先に指摘した。しかし、Reutersによるとメタは昨年末時点で約7万9000人を雇用しており、20%削減となれば1万5800人という、Blockの削減数のほぼ4倍に相当する大規模なものとなる。

メタ株は割安なのか?

 フェイスブックの親会社はOpenAI、Anthropic、グーグルといったライバルからAIチャットボット市場のリードを奪えないかもしれない。一方、広告プラットフォームにおけるAIが市場予想を上回る成長をもたらすなら、メタ株は上昇する可能性がある。

 あるいは、投資家がメタの高額なAI投資と低いリターンに嫌気がさし、株価がさらに下落する可能性もある。両方の側面を探ってみよう。

 メタには業界をリードするAIチャットボットの市場を拡大できる可能性のある優位性がいくつかある。しかし上述のLlama 4、Behemoth、Avocadoで見られたように、自社開発では繰り返し失敗している。

 そこでメタは人材獲得に舵を切り、データラベリングスタートアップのScale AIの49%の株式を143億ドルで取得した。しかし、同社CEOのアレクサンダー・ワンをめぐる混乱やヤン・ルカンの離脱は、メタがAI人材から価値を引き出すのに苦労していることを示唆している。

 さらに、グーグルのGeminiをライセンス供与で利用する議論は、メタが独自の業界最先端AIモデルを構築するという探求における敗北宣言のようにも見える。

カリフォルニア州メンローパークのメタ社の本社
(カリフォルニア州メンローパークの本社)

メタ社、33億5千万人のユーザを抱える

 それでも、メタには成長を後押しし得る独自の強みがある。フェイスブック、インスタグラム、WhatsAppの各ソーシャルメディアサイト全体で33億5000万人のデイリーアクティブユーザーにアクセスできることは、AIモデルのトレーニングやコンバージョン率を高める広告ターゲティングにとって貴重なデータセットだとThe Motley Foolが報じている。

 メタはすでにAIを活用してより急速な成長を達成している。例えば、メタのAdvantage+クリエイティブの動画生成機能を少なくとも1つ使用している広告主の数は、四半期ごとに20%増加しているとNasdaqが報じている。その結果、より効果的な広告がより多くの収益を生み出している。

メタ社、潤沢な資金を保有する

 最後に、メタは潤沢な資金力を持っている。Yahoo Financeによると、2025年末時点で現金、現金同等物、市場性証券を合わせて816億ドルを保有している。したがって、メタはAIチャットボットのライバルを追い抜く試みを続ける余力がある。

 しかし、これらのライバルにはメタに欠けている重要な資産がある。それはクラウドサービス事業だ。より具体的には、メタのAI向け設備投資はアマゾン、マイクロソフト、グーグルと同水準にあるものの、これら競合が運営するようなキャッシュを生み出すクラウドサービス事業がないため、メタは広告だけでAI投資を収益化しなければならないとPYMNTS.comが報じている。

 メタの競合も手をこまねいてはいない。グーグルのGemini 3が市場から好意的なフィードバックを得ており、OpenAIもGPT-5を改良している中、メタがこれらのライバルに追いつき追い越す能力は弱まっているとTechbuzzが報じている。

メタ株、株価収益率は21倍と低い

 メタ株は、バリュエーションの再拡大(同社の現在の株価収益率は21倍)と広告の強さだけでも、ここから上昇し得る。

 2025年10〜12月期には、堅調なユーザーエンゲージメントと広告インプレッションの18%増加により、売上高は24%成長したとYahoo Financeが報じており、2026年1-3月期には30%の成長が見込まれている。

 しかし、AIモデル市場でOpenAI、Anthropic、グーグルから市場シェアを奪う──すなわち、APIへのアクセスに対価を支払う開発者や企業をめぐって競争する──という点では、メタは大きく劣勢であり、Avocadoの一件からは、その問題が好転する理由はうかがえない。

 良いニュースもある。メタ株は31%超上昇し、ウォール街の平均目標株価である858.86ドルに到達する可能性がある。

編集後記

 メタ社は公称33億人の登録ユーザー(日々、世界中でFacebook等を利用する実働ユーザー数)を抱える、世界最大のSNS大手企業です。しかし、聞こえてくる評判としては、メタバース開発への失敗と多額の開発費をドブへ捨てたとの酷評...。今回は、AI開発の不成功とのことです。有り余るマネーの使い道を模索しているですが「企業買収」以外の成功事例が聞こえて来ません。