乱降下(らんこうげ)を繰り返す「META株」への一考察...
META株は、不本意な株価低迷に耐えた...
ここ数ヶ月、 Meta Platforms (NASDAQ: META)に対する批判・批評は、METAの事業内容ではなく、その費用・先行投資の負担額に向けられてきた。設備投資の増額から端を発した株価下落...
4月に経営陣が、2026年の設備投資額の見通しを1,250億ドルから1,450億ドルに引き上げた際、META株の株価は急落した。そして今週の水曜日を迎える時点で、株価は年初来で15%近く下落し、52週高値の796.25ドルを大きく下回っていた。この株価低迷は、同社が成長加速を市場へ報告していたにもかかわらずである。ブルームバーグ紙の報道...
その後、投資家たちは、その支出の裏側にある動きを垣間見ることになった。ブルームバーグ紙は水曜日、Metaが『人工知能(AI)の計算能力とモデルへのアクセスを販売する「クラウド事業の計画」を進めている』と報じた。但し、同社広報は「ノーコメント」...
この報道に拠って、META社は広告収入だけでに頼るのではなく、クラウド部門の貸し出し(リース)で、安定した収入を得る(AmazonやMicrosoft、Googleの上位クラウド部門と忽ち競合するが...)ことになる道筋が開いた。報道後、META株価(終値)は8.8%上昇、612.91ドルとなった。*翌日には早くも下落したが....。MYポートフォリオでは、現在15株を平均買値596ドルで保有中です。
株価上昇は、早急し過ぎないか?
その反応は理解できる。しかし、コンピューティング能力を他社に貸し出すことで、企業史上最大規模の設備投資プログラムの一つであるこの事業の収益性は、実際に変わるのだろうか?ハッキリ申し上げて上向くのであろうか?Metaが計画しているとされる内容
ブルームバーグによると、この取り組みは社内では「Meta Compute」と呼ばれており、同社は2つのアプローチを検討している。 1つは、Metaのインフラストラクチャ上でホストされているAIモデルへの開発者のアクセスを提供する...。他は、純粋なコンピューティング能力を販売するというもの...。
報道によると、計画はまだ開発段階であり、変更される可能性がある。そして、最も重要である「Metaはまだ何も発表していない」事実を強調しておく必要がある!
知恵ある者なら、想定内であった...
とはいえ、このアイデアは突拍子もないものではない。報道によると、CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は今年5月、Meta社が自社に必要な以上のデータセンター容量を構築することになった場合、余剰のコンピューティング能力を売却することは「間違いなく検討事項の一つ」だと述べていた。重石は『過剰投資額』にあり!
過剰投資と市場アナリスト達が考える経験則こそが、まさにMETA社株価の重荷となっている懸念材料である。メタ社の2026年の設備投資計画は、4月に以前の1,150億ドルから1,350億ドルの範囲から引き上げられたが、これは2025年の設備投資額722億ドルと比較すると、今年の支出額が倍増する可能性があることを意味する。今、META社は外部への貸し出しを行っていない
Amazon、Microsoft、Alphabetとは異なり、Meta社は外部顧客に対して「インフラを貸し出すクラウドコンピューティング事業」を持っていない。
データセンター運営費用はすべて、Meta自身の製品、主に広告主から得られなければなりません。必要以上の設備を抱えることになった場合、余剰設備は収益を生み出さない。
もし、報道されているようなクラウド事業を確立できれば、この状況は一変して、遊休容量(設備)を毎期の収益へと変えることが可能になり、新たな販売源を確保できるのです。
ここが肝要...
Metaの支出に関する議論で見落とされがちなのは、コアビジネス(利益の大部分を生み出し、競争力の源泉となる最も重要な事業や本業)が加速しているという事実だ。 これは、同社のAI投資が既に収益を生み出している兆候と言える。第1四半期の売上高は前年同期比33%増の563億ドルとなり、2025年第4四半期の24%増、通年の22%増を上回る伸びを示した。更に、同社はAI構築に向けた取り組みも着実に進めている。
「我々は数十億の人々にパーソナル・スーパーインテリジェンスを提供するという目標に向けて順調に進んでいる」と、ザッカーバーグ氏は同社の第1四半期決算発表で述べた。
「但し」が附則する事実は変わらないが...
こうした状況を踏まえても、報道されているクラウド計画が確実に実現するとは限らないし、ましてや近い将来実現するとも限らない。 エンタープライズ向けクラウド事業の構築には、営業チーム、サポート体制、そして信頼性の確保といった要素が不可欠。しかし、Metaはこれらをほぼゼロから構築していくことになるからだ...。
先の長い目線が必要...
AmazonとMicrosoftはまさにそうした体制を20年近くかけて築き上げてきた。さらに、生のコンピューティング能力を販売する事業は、Metaの広告事業に比べて利益率が低い傾向にある。そのため、報道されている計画が製品として実現したとしても、収益が目に見えるようになるまでには何年もかかる可能性がある。(The Motley Fool)
この種の長期目線を投資ファンドが嫌うので、同社株価は上げ下げを繰り返すでしょう。
救いは、割安の株価評価...
同社の株価評価は割安に見える。水曜日の急騰後、メタ社の株価収益率は約21倍となっているが、この倍率は同社の成長というよりも、むしろ多額の支出に対する市場の懐疑心を反映していると言えるだろう。(The Motley Fool)
編集後記
所感を述べると...
私にとって、META株は買いに属す...。但し、水曜日の報道が理由ではない。会社が肯定していない「未確認の計画」を投資判断の根拠にするべきではない。 より適切な理由は、加速するコアビジネスと控えめなバリュエーションの組み合わせだ。報道されたクラウドビジネスは、いわば無料のオプションと捉えるのが最適だ。
もしそれが実現すれば、MetaはAIインフラを活用する2つ目の手段を得ることになる。たとえ実現しなかったとしても、今日の投資家は、市場で最も急成長している大手テクノロジー企業の1つを、妥当な価格で保有していることになる。
更に言及すると...
リスクは存在する。支出はさらに増加する可能性があり、景気低迷時には広告需要が急激に変化することもある。しかし、大手テクノロジー企業のAI投資先の中で、Metaは現在、成長加速、控えめな株価倍率、そしてもしこのレポートが正しければ、膨大なデータセンターの費用を回収する新たな方法という、稀有な組み合わせを提供している。(The Motley Fool)
META株は投資ファンドのお気に入り銘柄
META株は、投資家集団(ファンド)のお気に入り銘柄です。よって、彼奴等の保有率が高く、日別の株価変動も激しくなり易いです。 彼奴等は四半期ごとに利益の計上を求められる集団なので、一説によると価格変動幅を大きく(price volatility)して個人投資家を振り払おう(損切り売却を誘う手段)とします。よって、あり得ない価格帯へ株価が到達することも多く、想定外のチャンスも豊富です。



