ハイテク株へ集中売り...
- ナスダック2%安、円は対ドル4日連騰
- ナスダック100指数、この10日で1%超の値下がりが5日目
- NY株式市場は「AIの地雷でいっぱい」との指摘、質への逃避で国債大幅反発
- リスク回避で原油反落、株の損失埋め合わせで金を売る動きも...
増える大幅安の日...
12日の米金融市場では株が下落。ハイテク企業の業績と商品相場の軟調が懸念された。
- S&P500種株価指数/ 6832.76/ -108.71/ -1.57%
- ダウ工業株30種平均/ 49451.98/ -669.42/ -1.34%
- ナスダック総合指数/ 22597.15/ -469.32/ -2.03%
ハイテク株の比重が高いナスダック100指数は、2%下落した。
シスコシステムズは12%安。同社の弱気な利幅見通しは、半導体メモリー価格高騰による悪影響を示唆した。大型ハイテク株は全て値下がり。
ソフトウエア企業に重点を置いた上場投資信託(ETF)は2.7%安で引けた。人工知能(AI)スタートアップの
アンソロピックは評価額3800億ドル(約58兆1100億円)で投資家から300億ドルを調達する取引を完了した。AI脅威論による懸念は、物流や商業不動産にも広がった。(ブルムバーク)
既存産業の破壊を警戒する声が...
AIは1年余り前から資産クラスを越えて安定した押し上げ要因だったが、数週間程前からは複数のセクターに対する打撃が心配されるようになり、今では広範なリスク見直しの兆候となりつつある。
強気市場を率いてきたテック産業は大手企業の堅調な決算にもかかわらず、先行き不安が深刻化し、幅広い銘柄のハイテク株に売りが出ている。AI投資の採算を心配するだけでなく、既存産業の破壊を警戒する声が高まっている。
セブンズ・リポートのトム・エッセイ氏は「ここではっきりと強調しておきたいのは、3年前に強気相場が始まってから、これがAIに関する見通しとしては最も不透明なものだということだ」と述べた。「それはテックがこれまでのように回復しないという意味ではない。しかしこの弱さを『よくある路上のでこぼこ』として片付けるのはどうかと思う」と警告した。(ブルムバーク)
AIの地雷が満杯...
インタラクティブ・ブローカーズのスティーブ・ソスニック氏は、この数週間、特にここ数日の市場環境を「AIの地雷でいっぱいだ」と表現する。ソフトウエアに始まり、保険ブローカー、資産運用、不動産仲介が次々とAIによるビジネスモデル破壊への不安に包まれた。
著しくネガティブな反応は、モメンタム主導の市場が良いニュースだけでなく、悪いニュースにも過剰反応する可能性を証明していると、ソスニック氏は指摘。また市場心理が極めて大きく変化し得ることも証明したという。
「この3年間をほぼ通じて、投資家はAIに対して『コップは半分満たされている』のアプローチだった」とソスニック氏は話す。「かつては、ビジネスや業界の効率を上げるうえでAIに何ができるかというのが関心事だった。
今では、ビジネスや業界の利益モデルをAIはどうやって破壊するのだろう、という疑問が関心を集めている。投資家が見つけようとしているのは勝ち組ではなく、負け組になりそうな銘柄だ」と述べた。(ブルムバーク)
AIは、既存産業の株価を「破壊」...
ヤルデニ・リサーチによれば、AIが既存の企業機能に取って代わるとの不安が、ここ2週間の市場で産業分野を超えて広がった。ソフトウエアメーカーや保険ブローカー、データサービス、オルタナティブ(代替)資産運用、投資ブローカレッジなどに影響が拡大した。
バイタル・ナレッジのアダム・クリサフリ氏は「AIは巨額の設備投資と生産性向上を通して景気を押し上げるかもしれないが、株式市場にとっては最終マイナスになりつつある」と指摘。AIは既存産業の株価を「破壊している」と述べた。(ブルムバーク)
その他の話題としては...
- 個別企業のニュースとしては、ソフトバンクグループ傘下のPayPay(ペイペイ)が、米国での新規株式公開(IPO)を米証券取引委員会(SEC)に申請した。実現すれば、米証券取引所に上場する日本企業として過去最大規模のIPOとなり得る。
- ホワイトハウスはJPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)に対し、クレジットカード金利を引き下げるよう圧力を強めた。アフォーダビリティー(暮らし向き)の改善を掲げるトランプ大統領の要求に沿った動きだ。
- AI新興企業のアンソロピックは、AIの安全規制を支持する議員候補を支援する政治団体「パブリック・ファースト」に2000万ドル(約30億6000万円)を寄付する。全米の議会選挙にシリコンバレーの資金が流れ込む中、「責任あるAI」に向けた取り組みを強化する狙いがある。
編集後記