オープンAIへの評価が揺らいで来た?
昨今のハイテク株(GAFAM株を含む)売りの根底にあるのは、投資家達の「オープンAIへの信頼の揺らぎ」に他ならない。
連携を急ぐ企業は起債までして資金を注ぎ込み、お追従をかましていると、株式市場は感じ始めて来たのです。
「フランクリン・テンプルトン・インスティテュートのグローバル投資ストラテジストであるラリー・ハザウェイ氏は、「ここ数週間で、AIへの投資に関する疑念が浮上」して来た。
「オープンAI」って何者なの?
オープンAIは「(特定企業から金融資本を受け入れている)株式未上場」であり、未だ民間企業の形態をとらずに「特殊な団体業態」に留まり、鳴り物入りのチャットGPTでさえ赤字垂れ流しで、「実利益を計上していない」のです。
今の株売りを一言で言い切ると...
今回のハイテク株下落騒動は、大山鳴動して鼠一匹となる危険性を感じ取った投資家・投機屋が、代理人の企業株(ハイテク企業株)を売り始めたことに始まります。ホイッスルを吹いたのは、JPモルガンのダイモン銀行CEO達です。
警告する著名人も多い
ジョーンズトレーディングのチーフ市場ストラテジスト、マイケル・オルーク氏は「市場はまるで、オープンAIと取引する企業はすべて勝者になるかのように織り込んでいる」と指摘。
その上で「オープンAIはキャッシュフローがマイナスの企業であり、こうした契約を結んでも失うものはない。投資家はもっと慎重であるべきだ。今は『まず買って、質問は後』という状況だ」と述べた。
その査証
- 未上場の「オープンAI」へ多額な資本を入れている「マイクロソフト」や「オラクル」、日本の「ソフトバンクG」が株売り対象になっている。
- 揺らぎ始めたキッカケは、アルファベット(グーグル)が火曜日に発表した『AIモデルGEMINI 3』の対性能比にある。
- 「GEMINI 3」は、実質無料で利用可能でオープンAIのチャットGPTに対して、現段階で好意的に市場で受け取られている。
- 更に、バフェット氏のアルファベット株所有が明らかになって、「オープンAI」へのユーザー席捲への評価が市場で揺らぎ始めた。
- 売り対象となった代理企業は、マイクロソフト株は470ドルを下回り、オラクル株は200ドルを切るまで売られた。アルファベット株が上昇して300ドルを突破するに反して…。
- マイクロソフトやオラクル等の『オープンAIの代理人たち』は、彼の企業が必要とするデータセンター構築のため、巨額の資本を投下している。オラクルなどは、そのために多額の負債(起債)を負っている。
- 米国の主要ハイテク企業は、データセンター等の設備計画へ、1兆4000億ドルの支出を約束している。
- 株式市場は、万が一「オープンAI」がつまずけば、広範囲に「すべてが泡と帰す」と感じ始めた。
ハイテク企業の社債の起債
シリコンバレーのハイテク企業は稼いだ現金をベースに、設備投資を繰り返してきた経緯がある。しかし、今回のデータセンターへの設備投資は「債券発行」や「借り入れ」を前面に押し出している。株式市場は債券市場から資金を調達し始めたとの『懸念』が根底にある。 9月以降、「ハイパースケーラー」として知られるクラウド・コンピューティングとAIのプラットフォーム大手4社による公社債発行額は900億ドル近くに達している。一例を挙げると、
- アルファベットが250億ドル
- メタが300億ドル
- オラクルが180億ドル
- アマゾン が直近で150億ドル
- マイクロソフトだけが、ここ数週間債務市場を利用していない。
未だ、利益が計上されない不安が擡げる...
ハイテク企業における負債の増加は、AIによる高い収益が期待されているにもかかわらず、そのような大規模な資本支出を正当化するのに必要な利益をテクノロジーがまだ提供していないことを警戒している市場に、新たな懸念材料を追加している。「フランクリン・テンプルトン・インスティテュートのグローバル投資ストラテジストであるラリー・ハザウェイ氏は、「ここ数週間で、AIへの投資に関する疑念が浮上」して来た。
2026年、純債務発行額が1000億ドルへ達する
AI資本支出は、2024年の2000億ドル超、2025年の4000億ドル弱から、2027年には6000億ドルに増加すると予測され、純債務発行額は2026年に1000億ドルに達すると、投資顧問会社セージ・アドバイザリーは最近のメモで述べている。但し、GAFAMはチト異なるが...
オラクルを除けば、GAFAM企業は最大7000億ドルの追加債務を吸収しても、レバレッジを一般的なA+格付け企業のそれ以下に抑えれば、安全な企業とみなされる可能性があると市場では見做されている。 これらの企業は、依然として非常に堅実なビジネスラインを持ち、大量のキャッシュを生み出しているからです。
今回の終着駅
今回のハイテク株下落騒動は、要するに「未上場の特殊団体でる【オープンAI】の未来的な立脚スタンスに、市場参加者の疑問符が付き始めたこと」に尽きます。
「代理人」の株式を売る以外、手立てがない
何故なら、【オープンAI】は株式が未上場ゆえに、「株式を売却して、投資家が意思を表示する機会がない」ことに起因するからです。結果、オープンAIの代理人であるマイクロソフト株、オラクル株、日本のソフトバンクG株が盛んに売られているのです。
編集後記
現金比率を高めろ
このように叫ぶ著名な投資家が増え始めたようです。いや、次のよう事象が投資家の背中を押しているのかもしれません。
- 出版元が、この種の記事を取り上げるケースが増えたこと。
- 投資家バフェット氏が、過去最大級の現預金比率を保つようになったこと。
- 昨今のハイテク株売りが、投資家に不安感を投げ掛けていること。
但し、投資家の大半が「市場ショックに備えるため、ポートフォリオの約20%を現金で確保すべきであると助言(ジェフリー・ガンドラックCEO)」に従って、金融資産を売り始めると、それはそれで大変なことになります。
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